ハンターズムーン
なるほど、こういうのもあるのか……
ホラーアクションRPG ハンターズ・ムーン(Role&Roll Books) (Role & Roll Books)
- 作者: 齋藤高吉,冒険企画局
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2010/02/13
- メディア: 新書
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ハンターズムーン。
またまた問題作で来ました。
世界観や内容もそうなんですが、そもそもこれを、果たしてTRPGと呼んでいいのかどうか悩むところではあります。
ゲーム性はハッキリしていて、実に面白いと思います。
システムも、第1弾ピーカーブーがベーシックであり、第2弾シノビガミがシステムそのものは軽量化しつつPvPに特化したように。
このハンターズムーンは、戦闘に特化し、ワンランク重くしたアドバンス版といえます。
ゲーム運用面も含めて、ゲーム性が非常に高いゲームと言えます。
逆に、ストーリー面と言えば。
シノビガミも全てはハンドアウト次第で、展開などを含めたシナリオは存在しませんでしたが。そんなシノビガミ以上に、シナリオらしいシナリオが存在しません。
GMは“狩り”の標的になるモノビーストを作成したら、それで終わりです。
後は、
- 遭遇フェイズ
- 日暮れ/追跡フェイズ
- 日暮れ/戦闘フェイズ
- 真夜中/追跡フェイズ
- 真夜中/戦闘フェイズ
- 夜明け/追跡フェイズ
- 夜明け/決戦フェイズ
- 結果フェイズ
この段取で、敵を追い詰め、仕留めるだけです。
まずは導入。
そして二回の段階的な接触と、その合間のリサーチで準備を整えたり、弱点を探ったりした上で。
決戦で、相手を仕留めます。
そして最後には倒したモノビーストを喰らって、その特殊能力を取り込むという成長をしたりします。*1
強大な敵を、時間をかけてじわじわと追い詰め(あるいは追い詰められ)、仕留める、と言うのは、確かに面白い戦闘の一つではあります。
本作は、そこに完全に徹底した作品になっている。
もちろん、リプレイのようにロールプレイを行うことでTRPGっぽくなることはあるでしょうが。その辺りは、手馴れていないと、ただのダイス振りゲームになっちゃうのは、難と言えば、言えます。
しかし、シノビガミもそうでしたが、この構造自体は他のTRPGに応用できそうです。
面白そうだ。
*1:某ゲノムシードみたいだなぁ、と思ったりして(笑)。もっとグロいテクスチャーになってますけど。