ブレイドライン

そういやぁ、「遥か人の遺跡」って、どうなったんだっけ……

水野良の新作。
スターシップ・オペレーターズ以降、二作目となるフォーセリア世界ではない作品と言うことになりますか。*1


以前、ウォーロックだったかな。
水野良GM術として、地図の書き方を論じていたときがあります。
曰く「既存の地形を使え」(笑)。
ロードスはオーストラリア、クリスタニア能登半島
そして今回のアーシアは、関西を中心とした日本列島です。


まぁ、ジャンルとしては和風ファンタジーと言うところなのでしょう。
文化水準は江戸時代程度。
剣の道場なんてものが登場しますので、そのぐらいかと。
登場人物の名前は和風でカタカナ表記、ただしアーシアという地名もそうだけど、神様の名前などにヒンドゥー圏や西洋圏の名前があり。
主人公の刀も、サムライの刀ではなく、片刃の直打ちになっています。
……うーんナントイウカ、個人的にはごちゃ混ぜ感が気持ち悪い。


そして何より。
カルシファードを思い出します(笑)。
表紙とかのイラストのテイストが似ているってのもありますが、文体までカルシファードの時の友野詳の文体に似てます。
そして、エセ江戸時代にゴブリンなどを登場させる温度感も同じで……少なくとも、現状では「カルシファードでいいんじゃない?」って感じです。
後書きにはたいそうな思惑が書かれているのですが……書かないほうがよかったんじゃ(涙)。
東洋圏のファンタジーと言う意味では、小野不由美十二国記上橋菜穂子守り人シリーズがあるので、正直、相当高い水準じゃないと太刀打ちできない。
水野良は西洋ファンタジーの第一人者」、それで良かったんじゃないかなぁ……

*1:単発でギャラクシー・エンジェルの短篇集も書いてたと思いますが。