D&D第4版がよくわかる本(2)

正直。
前巻は、決して悪い作品ではなかったのですが……
やっぱりナンというか、「よくわかる本」というタイトルでハウトゥ本にも見えますが。
メインはリプレイであって、ちょこっとオマケに解説が付いていると言う程度であって、だとすると文庫本一冊に満たない程度で1500円超えはちょっと納得がいかないワケであり。*1
二巻は買うつもりはなかったんですが。

D&D第4版がよくわかる本II (ダンジョンズ&ドラゴンズ)

D&D第4版がよくわかる本II (ダンジョンズ&ドラゴンズ)

正直、リプレイは面白いと思うのです。
前シリーズ「若獅子の戦賦」も面白かったし、この「海燕」も前作とは違ってもう少し足が地に付いた感じで、これぞファンタジーRPGという感じで面白い。
D&D3.5版・4版はリプレイには恵まれていると思うのです。
その前の、単行本化してないゲームぎゃざ時代の二本は、もう記憶にも残ってないけど(笑)。


それ以外の部分としては、前半のカラーがカタログと、キャラクターの役割を防衛役・撃破役・指揮役・制御役の四つに分けての役割分担と戦術指南。
後半は、各クラス・各種族ごとの解説。
技能チャレンジに関する考察。
……うん、悪くはない。悪くは……
ただ、思うんですけど。
この表紙に惹かれて、リプレイ「海燕」に惹かれた人って。原書のイラストとか、このちょっとコアめの解説って、マッチするんでしょうか。
僕はどっちかと言うと、うーん、って感じだったので。
コンセプトはいいんだけど、とっつきづらいD&Dルールブック*2との緩衝的な役割を果たしてくれると嬉しいんだけどな。
……あ、充分に果たしてるか。
うーん、もう少し砂糖とミルク多めでお願いします(笑)。


まぁ、リプレイだけを考えたら、それぞれ文庫にして薄めの一冊ぐらいでまとまりそうなだけに。
文庫で出してくれたら、本棚的にもお財布的にも楽なのに、とは思うのはしょーがないと思います。
特に、この内容とこの戸橋ことみのイラストだったら、結構売れるんじゃないかと思うんだけどねぇ(笑)。

*1:これが文庫のレーベルがない企業からなら納得もする。でも前シリーズである「若獅子の戦賦」が文庫本で出ているのに、とも思ってしまうワケだ。

*2:原書のレイアウトとイラストの徹底、本文のほぼ直訳はウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の要請だという話だから、契約がある以上仕方ないもの。ただ、その分、こういう日本オリジナルの作品なら、自由にやれると思うんだけどなぁ。