Lead&Read vol.6

Lead&Read Vol.6 (Role&Roll EXTRA)

Lead&Read Vol.6 (Role&Roll EXTRA)

デモンパラサイト「猫と悪魔の狂騒曲〜異形たちの街角〜」
ガンドッグゼロ「ハーフ・ボイルド・ディテクティブ」
迷宮デイズ「血と因果のタイトライン」

以上、三編が収録。


今回は、デモンパラサイトの記事の一環として、過去のデモンパラサイト・リプレイの著者5名の対談も掲載。
ナンか、雑誌って感じがちょっとします(笑)。
そして気付いてビックリは。
今回、ナンと、ファンタジーがありません(笑)。*1
D&Dも六門もないもんなぁ。


デモンパラサイト
先日発売された、デモンパ初のシリアスなリプレイ(笑)「異形たちの街角」の番外編。
こういう番外編は、発売前に雑誌に掲載されて販売促進に使われることが多いのですが、どちらかというと「異形たちの街角」はキャラクターの構成そのものが物語のキーになる作品なので、本編でそこがじっくり描かれています。
そのため、本誌作品はキャラクター紹介としての部分は少なめで、どちらかと言うと、途中に挟まる番外編と言う感じです。
後に掲載されるリプレイライター座談会でも触れられていますが、これまでのリプレイだったら判定結果をプレイヤーが笑いながら処理しているところが描かれるのが多いんですが、この作品の場合はプレイヤーキャラクターとしてのロールプレイに結び付けているあたりで、読み物としてのスタイルが高まっているように感じます。
本当に、お勧めしたい作品。



ガンドッグゼロ。
どちらかと言うとミリタリー職の強い背景を持つ、民間軍事企業の傭兵を扱う基本システムに対して。
サプリメント「バイト・ザ・バレット」では、マンガ・ドラマ的な街でのガンアクションを扱うためのセッティングが用意されています。
本作はそれに即した形で、インドネシア犯罪都市を舞台に、探偵や用心棒などが少女の失踪事件を追います。
まぁ、こういう作品になると、キャラクターのセッティングをした段階で物語の成否が決まっちゃうモンなんですが(笑)。ある意味、定番とも言える配置で、手堅くまとめてあります。
シナリオ事態はシンプルな調査→突入物。
その分、キャラクターの描写とシステムの説明に丁寧に費やされています。
ガンドッグゼロがやりたくなる、やりやすくなる一作と言えるでしょう。


迷宮デイズ。
迷宮デイズは、迷宮キングダムの変化球なんですが。
そもそも迷宮キングダムが、可愛らしい表紙などに似合わず、殺伐としたシステムになっているんですけれど(笑)、本作では。

RPGのプレイヤーはみんな、キャラクターを殺されたがっている。

なんてGMが嘯くところから始まり。
1セッション中に、キャラクターの死亡→新しいキャラクター投入を前提とした、初期D&Dの雰囲気漂うデスマーチ的なセッション。
まぁ、キャラクターも、いつもの冒険企画局作品らしく、おかしな連中ばかり。
とは言え、今回の迷宮の主は「因果の魔天子」。
キャラクターそれぞれは、改変したい過去を背負って迷宮に挑むと言う設定があるので、単なるダンジョン踏破物にはなっておらず、読み物として楽しめます。
……その「改変したい過去」てのが、「ネットで盛大に自作自演したのがバレた」ってのは、非常にアレですが(笑)。

*1:まぁ、迷宮デイズはビミョーなラインではありますが(笑)。