アリアンロッド・サガ・アクロス(2) 狼の魂、竜の光
アリアンロッド・サガ、過去編であるところのアクロス第2巻。
アリアンロッド・サガ・リプレイ・アクロス(2) 狼の魂、竜の光 (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: F.E.A.R.,久保田悠羅,植田亮
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2009/05/20
- メディア: 文庫
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いわゆるユンガー小隊であるところの旧ギルド名“銀の鈴”が“黄金の狼”の名を継承。
ミリアの依頼でグラスウェルズ軍の進攻からアヴェルシア王妃を救出することと相成りました。
というところまでが前巻のあらすじだったようなんですが、サガの中では一番好きなシリーズなんですが、インパクトは薄いのですっかり忘れていました(失笑)。
殺意の高いお姫様が、あっちの大国、こっちの大国を破っているほうがインパクトはありますからな。
良し悪しはともかくとして(笑)。
今回のテーマとしては一貫して脱出・逃走。
第3話では、攻め落とされた往生からの脱出行としてダンジョン踏破、第4話ではウィルダネスでの逃避行。
特徴としては、ミリアがエキストラではなくNPCとして扱われること。ここではあとがきで指針が示されていますが、判断・判定はプレイヤーが行い、演出だけGMが行なう、と言う方法を取っています。
実際、判定もGMがやってしまうと、戦闘の半分以上をGMが処理することになり、しかも自分で自分を攻撃して倒すと言うGMとしてもプレイヤー側から見ても不毛な展開が続くので、シートをプレイヤー側に委ねちゃうのがいまや一般的です。
演出は委ねないってのが、一つの明示ですね。
今回のミリアの場合、シーフではあるものの完全に戦闘用のコマの一つとして特化しており、プラスアルファとして《エンカレッジ》《インタラプト》の補助的なリソースを持たせています。
どっちかに特化させたほうが楽って言えば、楽なんですが。
再行動やキャンセルのリソースは、あるに越したことないですからね。しかも、他との組み合わせを考えなくていいのがメリットです。
第3話で、ツヴァイの出生の謎、とか、“ドライ”がと登場、とか出てきましたが。
第4話ラストでの、○○○○〇○・○○○○○の死亡→その後の歴史では登場するはずだが、どうなるのか。などの前には霞んで消えてしまった印象があります(笑)。
確かに、こういう陰謀や謎があるのは、歴史物の妙ではあります。
フツーに良い熱血主人公、フツーに良いヒロイン、フツーに良い隊長、フツーに良い参謀と揃ってしまっているようで、微妙に目立った個性がないのが難といえば難。
……というかピアニィ、ナバール、ベネットと個性の強いのが無印に集まりすぎているだけか(笑)。ブレイクのナルーシアも、あと一つハジケていない感じだしね(苦笑)。