夢幻の双刃

久々、創土社ゲームブック
魔人竜生誕」でデビューした松友健の新作。

夢幻の双刃 (Adventure Game Novel)

夢幻の双刃 (Adventure Game Novel)

いやぁ、出るとは思わなかった。
正直なところ。


ゲームブックという、レガシーな分野で、完全新作が出版できることがここに証明されたワケで、それだけでも嬉しい限り。


まぁ、ホンネを言えば。
創土社のこのシリーズは版形が中途半端すぎるし、手軽に持ち歩いて読み進めることを考えるなら、できれば文庫か新書で欲しいところ。*1


ざっと目を通した限り。
前作、「魔人竜生誕」と同じく、現代怪奇モノ。
違うのは……「魔人竜生誕」が表紙は小城崇志の夢枕獏作品の向こうを張るヴァイオレンス風味。本文がMORBIDANCE GRAPHIXの海外作品風味と、硬派だったのに対して。
今回の新作「夢幻の双刃」は、SW2.0リプレイ「たのだん」でも活躍する笛吹りな。
その所為か、どことなく、しばらく前から流行りのアドヴェンチャー・ゲームソフト風の、モドキっぽく見えるのが。ある意味、プラスでもあり、マイナスかも。
個人的には……
「なぁんだ、○○の紛い物かよ」
とか言われるんじゃあないかと、ヒヤヒヤします。


彼の作品は、シートのマトリックスとか見ていると、面白そうな作りをしていそうだなぁ、とか思うんですが。
やっぱり、ゲームブックを真剣にやるってのは、ちょっとこの歳では難しい感じなんだなぁ。*2
学生時代が懐かしい。

*1:まぁあ、ホビージャパンが文庫でファイティングファンタジーの……ナンというか、ビミョーな改変バージョンを出しているという脅威の事実はありますが(笑)。

*2:何しろまぁ、携帯ゲーム機も殆どやらないクチですので。