うた魂
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2001 シンクロ
2004 ジャズ
2006 フラダンス
そして2008年は……「合唱」
少し自意識過剰な合唱部のかすみが、好きな男の子から、唄っている顔が「産卵中の鮭みたい」と言われ、唄えなくなってしまう。
そんな時にであった、不良ばかりの合唱団。
本当の歌の楽しさに目覚める。
「唄うって、こんなに気持ちのいいことなんだ」
主演の夏帆は可愛いし、好きな男子生徒役は石黒英雄だし。
合唱版の「SWING GIRLS」みたいな感じかな、と思っておりましたが、ちょっと違うかな。
以下、ネタバレ。
気付かなきゃいけなかったんだ。
真面目にいい映画撮ろうって人は、ガレッジセールのゴリなんかキャスティングしないってこと。*1
コンセプトは面白いと思うんですよ。
何というか……すべてが残念。
まず、テンポが良くない。シーンの殆どが冗長、それどころか要らないシーンが多い。
小ネタのエピソードが多く、殆どがどうでもいい。
もっと一つ一つのネタを丁寧に描いて欲しい。
だいたい物理的におかしいシーンが多い。
大立ち回りを演じているすぐ横で弾き語りに聞き惚れている群集とか。
TV局のスタッフがマイクを回しているすぐ横で私語を喋ってたり。
ありえない。
後は、実力的に……という疑問符もある。
夏帆は可愛いと思うが、男子がほぼ全員諸手を上げるような美女かというと、そうじゃないと思う。どっちかというと素朴さが売りだ。
そして合唱。
地方の合唱の名門校ということだが……フツーです。
不良の合唱団の尾崎豊も……ネタとしてはいいんですが、誰もが聞き惚れるようなパワーやオーラがあるかというと……
聞いている登場人物に「すごい」とか「圧倒的」とか言わせないと見せられない。切ないのう。
そして、小ネタに終始したせいで、本筋がよく分からなくなっている。
折角、自意識過剰な主人公というキャラクター立ても、序盤以外はほぼ役に立っていない。
しかも、ラストのあのオチはヒドイ。
合唱ってのは、全体で一つの作品。どのパートに何人配するか、とかも重要。素人がメロディラインを勝手に歌ったりしたら合唱でも何でもなくなっちゃうよ。
それを「これがハーモニーなんだ」って……ちげーよ。
誰も何も言わなかったのか……
うーん。残念。