回帰祭

ついに小林めぐみがハヤカワから刊行。
うれしい限りです。

回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)

回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)

近年は、「食卓にビールを」シリーズや「片手間ヒロイズム」のようなスチャラカSFのイメージが強かったんですが。
久々に本格の小林めぐみの一品を見た気がします。


あとがきの。

「これ、なんで男女比が、九対一なんですか」
「養殖ウナギがそうだからです。私たちは大体オスを食べているのです」
(中略)
小説の話をしたい担当と、ウナギの話をしたい作家。いや、別にウナギの話を書いたわけじゃないんですが(出てくるけど)。

この一文が素晴しくSFです。
このセンス・オブ・ワンダーがわからない人はSFを読まなくて結構です。
いえ、嘘です読んでください。
とにかく、少年少女が魅力的です。少年少女の頃にしかない、この若々しさが本当に素敵です。