たのだん(1)
SW2.0のリプレイ併走3作の2作目。
ドラゴンマガジン連載*1、執筆は藤澤さなえです。
ソード・ワールド2.0リプレイ たのだん(1) (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: グループSNE,藤澤さなえ,笛吹りな
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/09/20
- メディア: 文庫
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GMは田中公侍が務め、執筆者の藤澤さなえはプレイヤー参加というのが、珍しい。
僕の記憶で、プレイヤーが書くリプレイは、柘植めぐみの真・ウィザードリィRPG三部作しか思いつかないんだけど、その真ウィズ・リプレイに比べても、ちょっと異色だ。
何故かというと、真ウィズ・リプレイの場合、視点はプレイヤーではなく、プレイヤー・キャラクターだったのだ。
だから、地の文が「キャラクターの独白」になっている。
地の文が「キャラクターの独白」になっているタイプのリプレイは珍しくなく、ガープス・ルナルやシャドウラン・リプレイなんかが顕著だった。
だから、執筆者がプレイヤーだろうがGMだろうが、あまり変わらなかったのだ。
ところが、今回の「たのだん」の場合は、異なっていて。
地の文は「プレイヤー藤澤さなえの独白」なのだ。
GMが独白でセッションを回想・思惑を語りながら書かれることが良くあるが、それがプレイヤーになると……ナンか違和感がある。
わざわざ地の文を使ってそんな些細なことを書かなくても、と思ってしまうのだ。*2
それに、いままでGM執筆のリプレイに慣れているから、ぼーっと読んでいると、独白の部分で誰の文章だかわからなくなって、かなり戸惑った。
また、話の合間に、GMからの解説と、藤澤さなえの今回のキャラクター作成なんかについての解説が入っている。
ところが、これが2人ともライトで中性的な口語体なんで、どっちがどっちの文章なのかわからなくなります。
せめてGMは文語体で重々しくするとか、ページ数も少ないんだから太字処理にするとかすればいいのに。
でもまぁ、だからといって友野詳みたいにキャラクター作りすぎるのもどうかとは思いますが(笑)。
いやまぁ、ぼーっと読んでいる自分が悪いんですけどね(笑)。
今回は、RPG初心者の「ヒヨコ君」がRPGに慣れていく過程を描くことが主眼なので、シナリオのほうはシンプルです。
でもまぁ、このヒヨコ君がわざとらしいぐらい初心者ってワケではなく、むしろいきなり異性のキャラクターを作って溶け込んでいる辺り、時代は変わったなって気がします(謎)。
ニュータイプにおびえるオールドタイプの気分です(笑)。