花よりも花の如く(4)

花よりも花の如く (4) (花とゆめCOMICS (2921))

花よりも花の如く (4) (花とゆめCOMICS (2921))

NATURALに続く後継シリーズ*1成田美名子の新刊です。
誰かが言っていたような気もしますが、成田美名子という漫画家は、いつもエキゾチックなテーマを描いています。初期の頃はそれがアメリカであり、CHIPHER、ALEXANDRITEでそれがマイノリティに推移します。
ところがALEXANDRITEのころから特にですが、アレックスは柔道と空手をやっており、日本にもやってきて日本文化に触れていました。NATURALでは日本とペルーを比較し、弓道神道を扱っていました。
そして、今回は、能、です。
彼女のエキゾチックな感性が、今は日本古来の文化をそう捉えているのでしょう。


日本文化を見直す、という意味では現代の風俗をわりと批判していたALEXANDRITEやNATURALに対して、「花の〜」は古き文化を「いいものだ」とただ、淡々と語っています。
50、60の自称文化人の老人が「昔は良かった」とくどくどしく押し付けるのとは違います。
こういうのは、すばらしいなぁと思ってしまいます。


さて、今回は連雀能舞台の面々がNYに海外公演するというハナシで、CHIPHERで成田美名子を知った僕としては、ナンかヘンな感じです(笑)。
何というか、鏡に映っている鏡に映っているTVを診ているような不思議な感覚です(←わかりません----苦笑)。
そうそう。
今回、連雀能舞台の面々がワークショップをした学校、「フェームのモデルになった学校なんですよ」って言うのが僕的には最高。
この階段!

NY市立芸術高校、ここには〜

のナレーションを思い出す。
フェームのTV版は僕が1、2で好きな番組なんだよ。……でも、今のLaLaの読者、フェームなんて知ってるのかなぁ(笑)。

*1:NATURALと同一世界で、NATURALでメインキャラの家族だった側の物語。CHIPHERとALEXANDRITEも似たような関係でしたが。