ぺらぺらーず漫遊記
ソード・ワールド短編集最新作は、ぺらぺらーずを主人公とした三部作。
作者は北沢慶、藤澤さなえ、清松みゆき。ある程度、安心できる顔ぶれ(笑)。
各話のタイトルも、ぺらぺらーずリプレイの刊行タイトルに倣って、「ナンチャラ・カンチャラ」と英単語2つで統一。
別に、各話タイトルは普通だったと思うのだけれど。まぁ、この方が印象に残るのは確か。
「クリティカル・クリミナル」北沢慶
ぺらぺらーず結成(?)直後の話、クレスポとベルカナが主人公。
まぁ……興行的に特筆すべきは、とりあえずベルカナの下着シーンがある、ということでしょうか(笑)。口絵カラーと挿絵と2ヶ所登場します。
ベルカナファンはこれだけで買い(笑)。
ストーリーはシンプル。
クレスポとベルカナの2人が、半ば巻き込まれる形でロマール闇市で起こる若い女性の失踪事件を追う、という話。
途中、ベルカナが敵に捕まり、武装解除されるというサービスシーンが入るわけですが。
でもまぁ、この話の売りは、「助平なキャラクターが、実はこっそりモテている」っていう、ルパン三世や諸星あたるや横島忠夫の黄金パターンでしょう。
リプレイじゃあ、こうはうまくいかんからねぇ
「グルービー・ベイビー」藤澤さなえ
今度は、シャイアラとブックが主役。
やはりリプレイ1巻の中間の出来事(と思われる)なので*1、パーティの意思統一は取れていないし、ブックとシャイアラもまだナンとなくぎこちなかったりする。
つまらないキッカケから、バーゼルに
ところが受け取ってみたものは、一人の赤ん坊で……という話。
シャイアラがとにかく赤ん坊を毛嫌いしており、その理由が最後に明かされるのだが、ナンか説得力がないんだよなぁ。僕の周りの女性たちだったら、別に意に介さないと思うんだけどねー*2。むしろ喜んだり。
まぁ、多感な少女時代ってことで、いいっすかね(苦笑)。
「パン・マン」清松みゆき
残すは、パン・マン----“パンの人”と呼ばれるマロウ主役の話。
他の2話は、他のメンバーがまったく出てこなかったり、導入とエンディングでちょこっとゲスト出演しているだけなのだが、流石に主人公1人では話が進まなかったのか、ベルカナとクレスポが同道してます。
ストーリーは下町で起こった殺人事件の調査ですが、今回、最近発表された追加邪神の信仰が絡んでいます。いきなりシナリオで使ったら怒られること間違いないでしょう(笑)。
最終的に、マロウとその犯人を対決させるわけですが……綺麗すぎるよなぁ。綺麗すぎて嘘臭い。そして物足りない。
もし、その程度で改宗はしないまでも、反省したりするようであればダークプリースト技能に何か意味があるんだろうか。うーむ。
でもまぁ、SWの神聖魔法は信仰心とは直接関係ないからなぁ。
あとまぁ、藤澤さなえの長めの後書きがひとつの見どころ、かな(笑)。