某コンベンション

以前、信頼のおける方から三箇所のコンベンション・サークルを薦められた。
もちろん、それとは別に大手はあるが、さまざまな意味で質的なものを言うならば、この三箇所であれば、という場所である。
このうちの一つ、かれこれ三年前から行こう行こうと思いながらもチャンスのなかった某コンベンションに、赴いた。
敢えて名は伏す。
理由は読んで察していただければ幸い。


昨日と同様5時起床。
流石に早いよなぁ。
今回の話、意外なことに乗り気だった神代さんを電話で叩き起こす。お互いにこのぐらいの時間でないと行けない遠方である。
ナンというか、情報掲示板の類で日程を知ったのだが、そこにも時間と会場の最低限のことしか書いていない。ホームページを見てもそれ以上の情報はない。
そのサークルの掲示板などを見ても、運営の様子やゲームの傾向などは一切わからず。
まいったなぁ……
しかし、以前より「いいところだ、いいところだ」というのは、前述の知人以外にも推すものが多かった。
ま、こういうのはイキオイもあるし。
一人で行くよりは良かろうという話である。


身支度を整え、家を出る。
ホームページの情報を見ると10時開始、駅の案内は9時40分までとのこと。前回STARS★CONで定員越えをした苦い経験から20分ほど余裕を見て到着の予定である。
神代さんとの合流にやや戸惑ったが、無事に合流。
駅を見回してもそれらしき案内はない。しかも、大盛況の場所だと聞いているワリにはそれっぽい人種も見当たらない。
うーん、どういうことだろう。遅かったのだろうか。前回の苦い(中略)直接会場へ向かうことに。


足早に会場へ到着。
古い建物である。建物が古いのはサークルには関係ないけど(笑)、それでも居住性は一日の気分に左右するからね。
ただ、建物を出て駅方向に戻れば食事にはこと欠かないかも。


案内板を頼りに該当の部屋に来ると……和室だよ。
和室!?
ここって、初心者とか女性に優しいと人気のコンベンションなんじゃなかったっけ!?
和室って……
僕らのローカルな見解なのかもしれないけれど、和室って女性はすーっごくイヤがるんだけど。僕もイヤだし。だからスネークアイズ・コンベンションは和室での開催は原則としてしてこなかったわけで。
しかしまぁ、地域性なのかもしれない。
ただ、僕と神代さんのゲームに参加したいという欲求はゲージがゼロまで下がる。あとは中身次第だよなー。


部屋の前に行くと、案内版には「9時50分から入場開始です」と書かれている。
なんじゃそりゃー!
10時開会なんじゃなかったっけ。50人規模の入場が見込まれるコンベンションがたった10分で客入れが出来ると言うのか! しかも和室で!!
いや、それが彼の御仁が褒めちぎっていたスタッフの練度というヤツかもしれぬ。ぬぅ、東の雄、恐るべし。
待っていると、三々五々。そーいう人種の方々が集まる。
時間になり入場開始。


……あれ?
……あ。
窓がない。広さはうちが使用している子安市民センターの会場よりも二周りぐらい広い。
だけど、窓がなく閉鎖的で薄暗い印象を受ける。
うっわー、苦手な空間だ。
神代さんも同様の様子。
とりあえず受付を済ませ、小冊子をもらって、卓で待つ。
この段階でGMのエントリーが4名ほど、参加者は僕らをいれて10〜15名程度。
しばらくすると、本日は中央線が事故で遅延しているので開会を30分遅らせます、とのこと。
確かに、そんなアナウンスしてましたが……中央線関係ないじゃん、ここ(笑)。遅延してる場所から乗り換えて快速で30分以上かかる場所なんですけど……
しかし、どうやらその判断は正しかった様子で、30分後にはわんさかとゲーマーの皆さんが来襲。エントリー数は12を越え、参加者数はざっと数えて50名と言った程度だった。


やがて開会。
メインスタッフが簡単に説明、代表が挨拶。
正直な話、受付からこちら、「スタッフの練度がいい」という前評はナンなんだろうと思っていたのですが。代表はなるほど、喋り口もテンポも確かにしっかりされた方で、評判が良いのはうなずける。
ただ、スタッフ面などを含めると、期待していたほどでは……まぁ、今回はタイミングが悪かっただけなのかもしれないわけですけれど。ただ、高い前評の、そのスキルの一端だけでも盗もうと血気してやってきた(笑)身からすると肩透かしかなぁ(苦笑)。


こちらの卓決めは一斉移動制で判断はGMに一任。ちょうどうちが『A』で採用したのと同じ方式。
GMの自己紹介を受けて、移動タームで移動する。この移動タームが5分もあるのが、ここは凄いなぁ。どうやら、この5分のあいだに卓から卓へ移動してもいいらしい。
それ、裁ききれるのか? 凄いなぁ。
うちでは裁ききる自信がないので、移動タームでは一卓への移動のみと限定させてもらう予定。その代わり各タームは2分程度で3回繰り返す。この程度が僕らには無難か。
とりあえずGMの自己紹介を聞いていると、12名のエントリーだが……戸惑ってきた。正直な話、トークがうまいといった人が誰一人としていない、シナリオの内容もそそられるものが一つもない、薄い感じ。
地域性なのかもしれないけれど、昔はもう少し弁の立つ人がいたり面白そうだったりしたものだが。薄いのはうちだけじゃなかったのね。時代なのか……
どれに参加を決めるにせよ、これといった決め手がない。減点方式で採点してもどれも同じぐらいで決め手に欠ける。
悩んでいると、神代さんがおもむろにメモを見せる。
一言。
『TDR』
それだ!


「今日は参加したいゲームがないので帰ります」
とスタッフにご挨拶して会場を後にする。
本当は抽選過程とか、その後のスタッフの動きとか見させてもらいたかったのだが、抽選後半まで残るとスタッフの方々にもご迷惑をかけると思い、ここは早々に退出。これもマナーであると僕は思う。


5時起きで、云時間も電車に揺られてやってきて。参加したのはものの30分程度というのはコストパフォーマンス的にどうかという気もしますが。
一つ勉強になったので、それで良しかな、とも思います。
距離的にも、二度目はないでしょうけど*1

*1:でも、うちとは言わば関東の東と西で完全に勢力分布が違うにもかかわらず、うちや周辺で見かける方々が何名かいらっしゃるのは異様なものを感じた。そのバイタリティは見習わ……ないでいいや(苦笑)。