六門世界RPGリプレイ

思い立って、Role&Roll BOOKSの六門世界TRPGリプレイを揃える。

六門セカンドリプレイ 羽根のないアリス(Role&Roll Books) (Role & Roll Books)

六門セカンドリプレイ 羽根のないアリス(Role&Roll Books) (Role & Roll Books)

六門セカンド リプレイ 追え!悪魔天使の野望 (Role&Roll Books) (Role & Roll Books)
六門世界RPGリプレイ スカーレット・ラプソディ〈1〉 (Role & Roll Books)六門世界RPGリプレイ スカーレット・ラプソディ〈2〉 (Role & RollBooks)六門セカンド リプレイ スカーレット・オーバード 1 (Rule & Roll Books)六門セカンド リプレイ スカーレット・オーバード 2 (Role&Roll Books)
六門セカンド リプレイ スカーレット・シンフォニー 1 (Role & Roll Books)六門セカンドリプレイ スカーレット・シンフォニー2 (Role & Roll Books)


うーん。
どれも1000円越えが多いので。
ちょっと懐が……ね(笑)。


さて。
かつて、富士見ドラゴンブックスで3シリーズが展開された六門世界リプレイ。*1
Role&Roll BOOKSでも、加藤ヒロノリのスカーレットシリーズ、安田均の「追え! 悪魔天使の野望」、大井雄紀の「羽根のないアリス」と3シリーズになりました。


スカーレットシリーズは、「無印」に繋がる形で、メルラルズや銀髪の一族を巡る物語。
6巻で、一応、無事完結となったワケですが。
……うーん(悩)。


ナンと言っていいのやら。


「無印」も、そうとう変態だったんですが。
もはや、誰も止めるものがない、といった風情。*2
変態なのはもはや、しょーがないと思うんですが(苦笑)、それも加藤ヒロノリの芸のうちだと思うし。
ナンというか、……グダグダです。
加藤ヒロノリのデビュー作、「男、央華〜」もグダグダで、むしろそれがウリだったわけなんですが。
スカーレットシリーズは、もはやただグダグダなだけに見えます。
正直な話、出版しちゃダメだろ、と思う水準。
「無印」は好きだったんだけどな。実はドラゴンブックスの3シリーズの中で一番面白かったと思うし。
……この価格帯で6冊も買って、コレは、かなりキツイ。


続いて、安田均の「追え! 悪魔天使の野望」。
こちらは、やはり安田均の小説、リコルシリーズを受けての物語。
実際にリコルの娘らが登場します。
同小説もそうですが、安田均はHTTリプレイ「ドラゴン'ズ ヘブン」、D&Dリプレイ「ミスタラ黙示録」と、ファンタジー作品では古き良き欧米風ファンタジーの香りがして面白いと思うのですが。*3
ナンというか、イラストとそぐわないと言うのもあるとは思うのですが。
一冊と言う短さだからなのかもしれませんが、……期待していたワリには、という感じがしないでもありません。


そして、先月刊行の大井雄紀「羽根のないアリス」。
スカーレットシリーズが、視点がプレイヤーに重きを置かれているのに対して*4、本書はキャラクター視点に注がれており、物語の描写に力をおかれています。
羽根を失ったワルキュリア。
彼女らは、羽根を追ったり追わなかったりするうちに、六門世界を揺るがす大きな事件に巻き込まれる。
という、感じで、
世界構造自体が変わってしまうような事件なのですが。
そのために、これまでの時代から100年も先に進んでしまうのは、ちょっとTRPGとしては……なぁ、という気がしないでもありません。
物語は大きいのに、キャラクターたちがある意味ちっちゃいのが(笑)、面白いところとも言えます。


うーん。
六門世界は、小説リコルシリーズなんかを見ていると、非常に魅力的に見えます。
だけど、TRPGの方は判定周りが無駄に複雑だったり、肝心の召喚が不便だったり、「どうして?」というバランスになってます。
ゲーム性自体は悪くないんですが。
やっぱり派手さがないというか、爽快感がありません。


折角のリプレイ。
長所である物語性をもっと牽引してもらうものが、僕としては望ましいなぁ、と思う次第です。

*1:加藤ヒロノリの「無印」2巻(で打ち切り)、北沢慶の「新六門世界」3巻、篠谷志乃の「W」2巻。

*2:いや、一応、編集者からNGが出ているところもあるんですが。

*3:逆に、ゴーストハンターとかその他のジャンルは目も当てられない出来の作品があるような気もするのですが。

*4:プレイヤーキャラクターではなく、プレイヤーの描写が多い。