ソフトタッチ・オペレーション 神麻嗣子の超能力事件簿
神麻嗣子の超能力事件簿、第8巻。
とうとう文庫版がノベルス版に追いついてしまいました。
大丈夫なんでしょうか……
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/01/15
- メディア: 文庫
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表題作含む五篇が収録。
保科の担当が入れ代わり、神麻周りの時間改変と思しき事象が見られた「人形幻戯」から……二冊程進んでいますが。
シリーズ自体は進んでません(苦笑)。
聡子が少々体調を崩していると言うエピソードが挟まれているぐらいですか。
二編目「闇からの声」は主要キャラクターも殆ど登場しないミステリというよりは、ホラーの要素の強いショートショート。
「捕食」は過去の回想から始まる謎解きだが、「超能力事件があったかも」という程度の与太話。
チョーモンインがいつから*1存在するのか知りませんが、明らかに大きな超能力の発現による犯罪を追及できなかったのか、という疑問は残る。
まぁ、チョーモンインの場合、社会的な罰を受けるわけではないので、神麻さんが知らないだけで、実は“補導”されて能力を削除されている可能性はありますが。
そして、表題作自体が半分ぐらいを占める中篇。
密室に監禁された話で、それ自体が能力っぽくもあるのですが。
能力そのものがトリックのキーではなく、*2それ以外のところに謎解きがあるという少しイレギュラーな短篇。
神麻さんは登場しますが、保科は口伝てにしか登場しませんし、能解さんも伝言でしか登場しません。
と、実は今回の短篇集、能解さんがまったく登場しません。
保科と能解さんを出すと、二人の関係を進めざるを得ないってのと、能解さんのポジションを神余さんが代用しちゃっていると言うのがあるんでしょうね。
神余さんも明らかに重要キャラだからなぁ(苦笑)。