ブギーポップ・ダークリー 化け猫とめまいのスキャット

もう何冊目だか把握するのもタイヘンなブギーポップ新刊。

ブギーポップ・ダークリー 化け猫とめまいのスキャット (電撃文庫)

一時代を築き、現在のラノベブームの礎を築いたブギーポップシリーズ。
その第一巻の刊行から、もう10年以上が経過しています。
その間、外伝として「ビートのディシプリン」や「ヴァルプルギスの後悔」もメインストーリーと密接に関わりながら進んでいて。
もうそろそろ新規参入は難しいし、リアルタイムのファンも付いていきづらい。

世間のいろんなものに対して、斜に構えた見方をするのが本シリーズの特徴だが。
そういう意味でも、また超能力ものや、サスペンス的な要素からしても、シリーズ中、その完成度はまちまちと言える。
特に後半期は、過去の一部分を埋めるだけの作品という印象のものも多く見られ。
本書もまた、宮下藤花が中学生の頃、と、過去の物語なのだが、個人的には久々にブギーポップらしい一冊に出会った気がする。

欲を言えば、フォルテッシモの登場で、時系列がナニやらわかりにくくなっていると言うぐらいか(笑)。