GSワンダーランド

栗山千明水嶋ヒロがタイツを穿いて番宣を行ったことで有名な作品。


あと、CMやトレーラーの若本規夫。……反則だよなぁ(笑)。

GS全盛期。
一つのバンド、ザ・ダイアモンズ改めタイツメンを巡るドタバタの悲喜劇を描いた作品が、本作となります。


もちろん、架空のバンドですが。


実在のバンドや曲も、登場人物の会話の中に名前だけは出てきますが。
作中に登場するバンドや歌曲は、すべてオリジナルのものです。
これが本当に良くできてるんだ。
……まぁ、大御所の作詞家・作曲家本人たちに作らせているんだから当たり前といえば当たり前だが。
似ているとか、そういうレベルじゃない(笑)。


題材もよく。
登場しているキャスティング*1、舞台、すべてよし。
テンポもいい。
そしてまぁ、ギャグやコミックリリーフが利いている。
ただ、それだけに、ラスト手前でバタバタと秘密が漏れてGSブームが収束していく過程が、非常に現実的。
消費されるバンド、というものを描いた作品だとは思わなかった。(ネタバレするので反転)
僕が当初イメージしていたのは、
まごうことなき喜劇。
だったんだけど。実際は昭和歌謡を題材として芸能界を描いた、意外とシリアスな作品だったんだなぁ。
面白いんだけど。
全面ハッピーエンドではないだけに、喜劇性の強いアピールに対して違和感を感じる人も多いかも。


ラストのオチが。
そう来るか!
と笑ったんですが(笑)。*2
ということは、日本の歌謡史を調べると、1967年から1969年にかけての話、ということになりそうですね。
でも、このオチのおかげで、すっごくこの作品は救われてるんですよ。

*1:特に、マナカナに昭和の女子を演らせるセンスに恐れ入った(笑)。

*2:あのレッスンのシーンが伏線だったとは!?