颯爽!デザートナイツ(2)

密かに楽しみにしておりました、清松みゆきエムブリオマシンRPGのリプレイ第2巻。

モラトリアムな〈砂塵の騎士団〉傭兵団。
遭遇した古代の遺跡は、人工知能がコントロールする全長400mの移動する陸上戦艦。*1
目指すは、謎の「理想の地アールダー」。


この作品の最大の魅力は、清松みゆきがセッティングする戦場にあります。
エムブリオマシンは、プロッティングによる行動宣言による「ままならなさ」を楽しむゲームです。
それ故、どうしてもGM側が有利になってしまう故、もっともシンプルなバランスの取り方としては戦力差を付けることが推奨されています。


でも、それって、読み物としてはビミョウ(笑)。


本シリーズでは、清松みゆきが毎回繰り出すアレコレのギミックがその差を埋めます。
まぁ、今回、ナント一話目の第4話でプレイヤー側が壊滅するという自体が起きますが(笑)、フレームが大破しないのが確かにこのゲームの特徴かも。
何とか上手く巻き返します。
そして、ナンと、本書ではエムブリオマシン世界の根幹に関わる設定が明かされます。
多元宇宙、そしてこの宇宙の根源に存在するカタストロフの危機。
SFだったのかー(笑)。*2
ただ如何せん、このモラトリアムな傭兵団。
知的好奇心とか積極性を発揮するキャラクターがいないんで、この辺、喰いつきがなぁ……(笑)。
清松みゆきなら上手い具合に落としてくれそうで、これからもこのシリーズが楽しみです。

*1:あ、戦艦は移動して当然か。

*2:ロボットが出てきて、「SFだったのか」もないもんです。