たのだん(2)

SW2.0リプレイ第2シリーズ「たのだん」の第2巻。

第4話から第6話まで収録。
で、ここでドラゴンマガジン連載分は終了なので、一応、最終巻になるのかな。
続くというようなコトは書いておらず、「たのだん」はキネティックノベルとかそういう方向で続きます、という風にも読み取れる。
http://ocelot.product.co.jp/products/tanodan/audition.htm
キネティックノベルかぁ……


正直な話。
「たのだん」は、ストーリーとして面白かったかというと……うーん、だし。
キャラクター構成やキャラクター造詣が面白かったかというと……それも、さして特筆すべき点はない感じで。
強いて言えば、確かにロリドワーフ女戦士のチロルってのは、「萌え」ジャンル的にはキャッチィだったかもしれないけど。他三名は平凡だ。
キネティックではシャーリィ×レクサス×新キャラセティの三角関係っぽくするようなんだけど、少女マンガ的にはセティは明らかに負け確定の当て馬にしか見えません。
ブコメは最初にフラグが立った人が本命なので、後発のキャラはそれ以上の魅力がなきゃダメなんですよ。*1
デザインも台詞も、脇役過ぎる……。


それにしても……薄いなあ。
新旧SWリプレイ史上、最薄を誇っております。
同時発売の アリアンロッド・サガ・リプレイ(2)  最強のフィアンセ (富士見ドラゴン・ブック)アリアンロッド・リプレイ史上、最も厚いので、そのほぼ半分の厚さしかありません。
理由は、3話しかない連載分にほとんど書き下ろしがないことが上げられます。
これまで、スチャラカなどは、連載分が少なくても書き下ろしが多かったんですけどね。今回は、GMとヒヨコ君の独白ぐらいです。


で。
このGMとヒヨコ君の独白が問題です。
つまるところ、都合3人の人間がこの本の中で書いているわけです。
後書きの秋田みやびも含めると、4名です。
ナンというか……全員口語体で、そういう意味では個性がハッキリ分かれているわけではありません。
にもかかわらず、ビミョウに連携が取れていない感が漂います。
一番顕著なのは、「たのだん」シリーズの今後。藤澤さなえの本文では「つづく」になっており、GM田中公侍は「またどこかでお会いするでしょう」的な匂わせ方、後書きの秋田みやびは後続については直接言及していませんが、他シリーズは今後を語っているのに「たのだん」だけはキネティックノベルの言及にとどまる限り。
明らかに、擦り合わせができてません。


どーなるんでしょうね。
個人的には、「たのだん」は畳んで、田中公侍にも藤澤さなえにも新シリーズ展開を望むのですが。

*1:例えば、金色のコルダの2で追加される加地君はベタ甘キャラでコレでもかと主人公に絡んでくる。そうでないと、「遥か〜3」の平智盛とか脇役のおまけイベントで終わってしまうのである。