グッバイ、レーニン!

打って変わって、社会派。

グッバイ、レーニン! [DVD]

グッバイ、レーニン! [DVD]

……いや、個人的なことなんですが。
一度観たことがあるはずなのに、何故か記憶に欠落が(笑)。冒頭とエンディングは間違いなく覚えているのに。
ナンでだろ。
何度観ようとしても、いつも同じ場所で寝てしまう、そんな作品は『エスカフローネ [DVD]』ぐらいだしなぁ(苦笑)。*1


まぁ、それはともかくとして。


舞台は旧東ドイツ。時代は、東西併合騒ぎのその前後。
心臓発作で倒れ、昏睡状態に陥った母親は、東ドイツ共産党の熱心で厳格な信望者。
永遠に目覚めないかもしれぬ昏睡から、彼女が目を覚ましたのは、東西を隔てるベルリンの壁が崩された後のこと。
「次に発作が起これば、助からない」
そう宣告された、アレックスは、母親のために東ドイツが健在であるかのように演出を続ける。


内容だけ見ると、コントみたいにも見えるんだけど(笑)。
実際、アレックスの友人で映像を作っているデニスはそういうコメディリリーフ的な要素もあるんだけど。
ただ、父の亡命から壊れた家庭環境、主人公の東ドイツ体制にたいする反発が、少しずつ回復していくそういう話である。
ノスタルジー、ハートフル、なんと言ったらよいのかわからないけど、劇的なことは大してない。だけど、ゆっくりと心に降りてくるものがある、そういう作品だ。*2

*1:TV版は好きで、ほぼリアルタイムでDVD買ったんだけど。劇場版はどうもねぇ……

*2:アメリカ映画じゃなくて、ドイツ映画だからねー。同じことをハリウッドでやろうと思ったら、くどくてあざとくなるだろうケド。