聖戦のちょっとした回避

EMリプレイ第2シリーズ、第2巻。

聖戦のちょっとした回避―Replay:エムブリオマシンRPG (integral)

聖戦のちょっとした回避―Replay:エムブリオマシンRPG (integral)

まあ、前巻の際にセッティングの問題は充分に語ったんだけど。
PC4人のキャラクター設定は問題があるなぁ(笑)。
でもまぁ、ガープスだったらこの程度の性格破綻は当たり前なワケで(笑)。*1


このEMというゲームは、GM対PCで戦闘をする際、プロッティング事故発生の観点からすると圧倒的にPC側が不利という問題点があるわけで。
清松みゆきの第3シリーズでは、この点をNPCの行動にランダム性を持たせるなどシステマチックな検討を。
こちらの第2シリーズでは、PC4名が2対2に分かれてPC同士対戦すると言う面白い試みをしておりました。


今回、冒頭でPCたちの置かれている情勢が変化し、アンジーとフィースvsキャシィとリッチという構造だったのが、アンジーとキャシィvsフィースとリッチという構造へ変化します。
このまま「かつて見方だった相手と戦う」となったら面白いかな、と思ったんですが、そんな外道なコトはしませんでした。
少しは井上敏樹を見習っていただきたい(笑)。


EM自体の根本的な問題点はありますが、面白さがにじみ出てきた良い作品と言えるでしょう。

*1:ガープスというゲームは、特殊能力や身体的・精神的な特徴、コネクションなどを全てキャラクター・ポイントを割り振る形で取得します。マイナスの特徴と言うポイントが逆にもらえる特徴があるので、強いキャラクターは必然的に精神的におかしな特徴を持っていたりするワケです。ルール的に人格破綻の英雄が作られちゃう困ったゲームです。……好きなんですけどね。