キサラギ

昨日と同じく、映画館のトレーラーで惹かれて、観る機会のなかった作品です。

キサラギ スタンダード・エディション [DVD]

キサラギ スタンダード・エディション [DVD]

よかった。
これは傑作だー(笑)。


一年前自殺したC級アイドルのファン5人が集い、アイドルを偲ぶオフ会。
そこで繰り広げられる物語。
物語は、会場になったビルの一室でずっと繰り広げられます。


話はドタバタコメディで幕を開けます。
次々と登場する、濃ゆいキャラクター。
笑いがこみ上げてきます。
ところが、そこにもたらされる一言。
「本当は、自殺じゃないとしたら? 彼女は殺されたんだ」
話は、犯人追及の場になります。
登場人物のそれぞれは、最初は明かしていない正体があります。それぞれのみが知る証言を元に、明かされたと思った真実は二転三転。
最後は、ちょっとだけハートフルかもしれない結論に達します。
コメディのようで、安楽椅子探偵のミステリのようで、ちょっと分類の難しい作品です。
そして、その構成の巧みさ。
一度、観終わってから、ぜひもう一度観返して欲しい。台詞の一つ、シーンの一つに込められた伏線にビックリします。


これを観て、思ったのが。
舞台で演りたいなぁ……
もう、舞台を降りた人間として、ちょっと未練が出ちゃいました。
この作品の中で、僕が演りたいとしたら、どう考えてもユースケ・サンタマリア演じるオダユージなんですが、如何せん……どうしてもこの役は演じれない理由が……(笑)。*1


あと、北さんにはすごくオススメ。
脚本演出がビミョウに押井守チック、アイドルとは偶像という話を韜晦するように語るシーンなんかは、本当に押井守の脚本じゃないかと(笑)。
音楽も美妙に川井憲次っぽくて。

*1:ヒント:体重・体型