季刊R・P・G 第1号

R・P・G―本格派アナログゲーム情報誌 (vol.1)

R・P・G―本格派アナログゲーム情報誌 (vol.1)

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RPGamerが、付録ゲームをなくし版形を変えてリニューアル。玉石混交でしたが、ボードゲーム、非常に面白かったんですけどね……残念。


A5版か……ナンか、ものすごく文芸誌になった感じです(笑)。
ボードゲームなんかがつかなくなったのは残念ですが、価格が下がって他のRPG誌に並んだことで、手に取る人が増えるのではないかなと思います。
とはいえ、まぁ月刊誌と季刊誌を価格で比べてもどうよって気もしますが。


感想としては……まずナンだか、ビミョウに読みづらい。
多分、字間行間の問題だと思うんだけど、僕にはすごく抵抗のある感じでした。これはまぁ、慣れるしかないだろうなぁ、という感じです。
今までRPG誌はあらかた横書きだったってのもあると思います。*1


巻頭一発目で佐野史郎のインタビュー。
これまでもゲームクエスト誌にコラムが連載されたり(あっという間に休刊になりましたが)、CoCとの関わりはちょこちょこ露出していましたが、今回はモロにそこに焦点を絞ったインタビューなわけで。
実にすばらしい。
自筆、イラスト入りのキャラクターシートなんて、僕的にはそれを見るだけでこの本を買う価値がある感じです。
そして、やはり佐野史郎と言えば、ラブクラフトマニアであり、ホラー、怪奇に造詣深いといわれておりますが、そういったジャンルやフィクション・ノンフィクションの境界に関する一言も、実に含蓄深いものがあります。
実際、その後のゲームデザイナー対談にも影響を与えていたりもします。
ゲームに関わるものなら、一読の価値ありです。


本誌は、正直なところ、RPG誌としては実に硬派で、ゲームそのもののサポートというよりは、観念や周辺知識に関する雑誌となっていると思います。
ゲーマーズフィールドRole&Rollで扱わない他社のゲーム(モンスターメーカーRPGやナイトメアハンター)のサポートも重要かもしれませんが、正直な話、このラインナップでは、これが呼び水になって知識・造詣の浅いゲーマーに啓蒙するのは難しそうだなぁ、と思います。
せめてSNEかF.E.A.R.のどちらかから1作、入らないとなぁ。
……央華封神なんて、ダメですかね。*2

*1:僕の記憶だと、縦書きのRPG誌って隔月刊化したときのコンプRPGと電撃ADVというどちらも短命だった雑誌なので、あまりいい印象がありません。

*2:いや、でも今の央華封神では同人誌出版だし、集客力はないか。