マリン・マーベル

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第16話「小悪で話題のお貴族さま」、第17話「何が起こるか大航海」、第18話「純で愉快な巨人たち」の三話収録。
今回ちょっと本の厚みが薄い気がしますが、第17話が極端にページが少ないです。
この第17話は、いわゆるゲーム的な要素の強い、マス目を踏破していくタイプの航海モチーフです。こういう手法は舞台こそ地上ですが清松みゆき秋田みやびもやっていますし、最近でも篠谷志乃の六門リプレイWでも使われているわけですけれど。
今回、ボリューム少なめで終わってしまっているのは、他の面々に比べて、プラスαのイベントがなく、またゲームそのものが順調に進んでしまっているからだと思われます。
それは読み物としてはちょっと……なんじゃないかな(笑)。
特に、プレイバックで使用したチャートを用意しているのだけれど、その力の入り具合が、びみょーに間違っている気が(笑)。いえ、ゲームとしては正しいですし、面白そうなんですけど、読み物としてリプレイを書く身としては間違っているような(笑)。


第16輪と第18話は、テーマもモチーフもどちらもまったく異なりますが、プレイヤーの魔法の使い方によってシナリオの方向性がガラっと変わっている点で似ている。
僕は、GMはシナリオにおいて超越者なのだから、プレイヤーの機転や優れたアイディアは取り入れていくべきだと思っているので、このようなプレイヤーの機転も、それを受け入れるGMの度量も評価するのですが。
ただ、この辺は想定できる範囲のような気もしますね。
良くも悪くも、藤澤さなえは、「フツーのゲーマー」とは、ちょっと感性が違うんだなぁ(笑)。