残酷な人形

読了。


[bk1はこちら]
このシリーズは、隼人と椿のチルドレン2人組を、全国あちこちの支部に転々とさせて、ご当地のオーヴァードと組んで事件に当たる、というスタイルで行くらしい。
と言っても、現状では3巻完結の予定のようですが。
まぁ2人の根源的な話は1巻で一応終わってしまっているので、3巻構成の大団円、みたいなものはやらないんじゃないかなぁ、とは思います。
ということは、その後人気の続く限り何巻でも、それこそアメリカのTVドラマのように続けることができるわけです*1


今回の新メンバーはいずれも潜入先の学校の中学生。
いかにもバカ(注:ホメ言葉)なギター少年(ハヌマーン/サラマンダー)と、二重人格のいかにもアヤしい少女(バロール/オルクス)。
後者の設定もそれなりに規格外なのだが、前作の2人に比べるとマシというか、落ち着いて見えるから比較と言うのは恐ろしい。
UGN支部壊滅! とか言われても、きくたけリプレイの後では「あぁ、またかー」という感じだしね(苦笑)。


個人的には前作のネタが好きだったので、今回はそれに比べるとちょっと落ちる。
また2話目「残酷な人形」に関しては、折角のシナリオ上のギミックをもう少しバラして欲しかったなぁ、というのはゼイタクか。
あと、全体的にルール解説は少なくなった(脚注は多いけど)。
しかし……矢野俊策はすごいなあ、と思う。完成度というか、クオリティの高さは尋常ではない。
それに、クライマックスフェイズの戦闘も、僕じゃあ絶対にやらないだろうというぐらい派手な敵構成で、しかも結構戦術コンセプトがあって、よくマスタリングしきるなぁ、と。
いやまぁ、デザイナー本人なんだしね。できて当然かもしれないけど。
この水準をGMに求められたらたまらないよなぁ……

*1:この例えだと、中途半端な引きのままシリーズ終了、と言う恐ろしいエンディングを迎えそうですが。