私立RPGハイスクール

RPGなんてこわくない」「RPGこわい」のこいでたくの最新刊。
なんじゃこりゃ、的なタイトルの一作(笑)。

私立RPGハイスクール

私立RPGハイスクール

タクティクス、RPGマガジン、ゲームぎゃざと変遷を続けたホビー雑誌、現ゲーム・ジャパン。
その最新号まで連載されていた作品である様子。


主人公は、“周囲の学校はあらかたしめた”女番長マキと、その舎弟2人。
何故か、この3人がTRPGを始める。


……まぁ、そう聞くと設定はトンデモない感じなんですが(笑)。


実は、「RPGなんてこわくない」などに連なる、れっきとしたTRPG啓蒙マンガ。
まぁ、考えてみれば、DGNな人々のネーミングセンスと、ラノベ的な中二病のネーミングセンスには類似の点が多々見られるかもしれないしなぁ(笑)。*1


面白いのは。
こういう初心者啓蒙の作品にしては、主人公がTRPGの事前知識を最低限有していて、「やりたい」という明確な方向性がはっきりしていること。
例えば、「RPGなんてこわくない」にせよ、名作「テーブルトークRPGがよくわかる本」にせよ、事前知識のない人が巻き込まれるというスタイルをとっている。
巻末マンガにて、没案が二つほど上がっているが、恐らくどちらも巻き込まれ型と思われる。
この辺りが、実に珍しい。
また、主人公は「やりたい」という意思はあっても、知識もなければ技術もない。
それをサポートするために、教える立場のキャラクターが登場する。
モチベーションが主人公にあるため、この教導側のキャラクターがあくまでサポート・ポジションとして受身である。
この辺りも、実に珍しい。


また、上述した3名と、教導役のGMミコ、経験者枠のフッキーの計5名だけでほぼ話が進行し、他のキャラクターが登場しない。
D&D4e、アルシャード・ガイア、SW2.0、シノビガミなどの実在のゲームのノウハウを含めて話を進める。


など、今までにない新鮮味もたくさん。
やるなぁ、こいでたく

*1:ペンネームや架空のキャラクターならいざ知らず、実の我が子に名付けるのはどうかと思いますが(苦笑)。