ライトノベル「超」入門

[bk1はこちら]
新城カズマこと柳川房彦(まぁ、どっちでもいいんですが)のライトノベル解説書です。


まぁ、ナントイウカ……
柳川房彦はRPG業界的に言えば、ちょっと横道に逸れたところにあるPBMがメインのエルスウェアの現代表。まぁ、その昔は蓬莱学園やら特命転攻生などRPG作品もあるわけですが。RPG誌などにも記事も多く。
わりと良いものを書くので、小説はほとんど読んでいませんが、購入してみたわけです。


……ビミョウ。


ライトノベルとは何ぞや、と。
そういうことで、最初のほうでは、名称の由来やいわゆるライトノベルブームを作り出したレーベルの紹介、ジュブナイルヤングアダルト小説との違い(ヤングアダルトというのが和製英語だと思っていたのですが、英語圏の分類だったのですね)などは、まぁ、ためになります。
結論の、「ライトノベルはジャンルではなく、方法。つまりメディアだ」という考え方も、納得させられます。確かに、現在のライトノベルというものは、裾野が広がりすぎて、一時のSF論以上にワケのわからないものになっているのは実感できます。
ところが、中盤のほとんどが、オレ的解説なのですが、これが……いいのか悪いのかよくわかりません(笑)。
個人的には、まるで口述筆記かのようなくだけた口語体で書かれているので、読みづらくって読みづらくて。ナンというか……いやらしさを感じてしまいます。「若い読者に読みやすく書いてやってるんだぜ」的な感じを受けてしまうのです。*1
それに、何しろ結構キャラクター類型の紹介に用いられている参考作品の過半数がわからない(失笑)。いや、巻末の資料を読むと18禁ゲームらしいんですが……知るかそんなの!(笑) 普通のゲームだってやらないのに、わかるわけありません。
それに、富士見ファンタジアの紹介で、美樹本晴彦が「NORIEが将軍」でファンタジア初登場、とか書かれているのも盛大に間違ってます。確かに創刊ラインナップではなかったけど、翌月かそこらに「バセット英雄伝エルヴァース」が出ているでしょうが。というか、創刊当時のドラマガの看板の一つじゃないか。
ドラマガで仕事しているのに忘れてほしくないなぁ……
「雷の娘シェクティ」が忘れさられるのはしかたありませんが(笑)*2

*1:まぁ、僕の邪推なのでしょうが。

*2:作者が消えちゃったからなぁ……せめてソルジャークィーンを完結させてからにしてほしかった。