ダークブレイズ

簡単に遊べることを念頭にデザインされている。
と、そんなようなことをRole&Roll誌で読んで、僕は本作品を手に取りました。

タンクライフRPG ダークブレイズ (Role&Roll RPG) (Role&Roll RPGシリーズ)

タンクライフRPG ダークブレイズ (Role&Roll RPG) (Role&Roll RPGシリーズ)

……六門世界RPG


ゼンゼン簡単じゃない!(苦笑)


「簡単」と、言葉は簡単ですが。
TRPGのシステムを一般化するにあたって、常に二つの理論が存在していました。
一つは、システムは極力シンプルに軽量化し、何でもその判定で処理してしまおう、と言う考え方。
もう一つは、初心者はできることとできないことの判断に悩むのだから、明確にできることをピックアップしよう、と言う考え方。*1
本作品は、どちらかといえば後者に当たります。


ゲームの基本構造を、ある意味、コンピュータゲームのように構造化。
タンクでダンジョンまで移動する「フィールドフェイズ」と、ダンジョンを踏破する「ダンジョンフェイズ」に二分し。
それぞれをボードゲームのように単純化されています。
そういう意味で単純といえば、単純なのですが。
キャラクターメイキング周りは、他のRPGとプレイアビリティの重さ的に大して変わりありません。
どちらかというと、シャーウッドやドライアドを決めなければいけない分、重くなっているとも言えます。
また、単純に用意するシートも多く。
「やりたい」と思って、ぱぱっとやれる、というライト感覚はありません。


いっそ、「福袋」的な、といいますか。
ここからここのページをコピーして配ったら、ゲームできますよ。ぐらいのライト感覚が、僕としては欲しかったなぁ。


まぁ、ゲームとして、面白いとは思います。
ただ、やっぱり旧来のグループSNE的と言うか、わりと長めのキャンペーンが前提のバランスで、長くプレイはできるでしょうが。
初心者・初回プレイの爽快感は……ちょっと。
少なくとも、僕が期待したような、「初心者向けのライトなゲーム」ではなかったようです。

*1:この方法論は、えてしてやれること全てをデータ化しようとして、データの肥大化に繋がります。